2016年06月23日
「フェスティナ?レンテ」「ゆっくり急げ」

「早飯(メシ)も芸のうち」という言葉がある。
何ごとも手早く、こなしてしてしまえる人ほど重宝なものはない。
グズグズしていると取り残されてしまうのが世の中。
「先んずれば、人を制す」という言葉の如く、
人より先に何でも行なってしまうことが人を勝者にしてしまうところがある。
早いと言ってもいいことばかりではないのは当然のこと。
このたびの舛添知事の就任から辞任までの早さは、
歴代2番目となる2年4カ月。
あまりに早い。
だけども、一番は、言わずと知れた猪瀬直樹氏。
ここしばらく、矢継ぎ早に来てしまったという感がある。
そのせいか次の候補者選びに苦しんでいるようだ。
次の有力な都知事候補の名前が挙がっては、また消えていくということを繰り返している。
何処の政党も候補者選びは急ぎたいハズ。
「早飯も芸のうち」の逆の意味となる日本のことわざに
「急がば、まわれ」というのがある。
これと同じ意味を表わす言葉に「急(せ)いてはことを為(し)損じる」というのもある。
いつの世も、スピードを求めるのが人間社会。
だけども、急ぐことがかえってムダを生み出したり、失敗するのはよくある話。
世界にあることわざも、これと似たり寄ったりのものが結構ある。
ローマの初代皇帝アウグストスがよく使っていたとされるものに、
「フェスティナ?レンテ(Festina lente)」という言葉がある。
これはラテン語で「急ぎなさい、ゆっくり確実に」ということ。
一言で言えば「ゆっくり急げ」という意味となる。
遠い空の下ながら、どんな都知事候補が出てくるのかが楽しみでもある。
このたび、ローマ市長に予想しなかった人物が勝利を収めたことが出ていた。
同じ首都を預かる身。
今度こそは、いい候補者を、「フェスティナ?レンテ」。